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貧血

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貧血とは

貧血とは赤血球数あるいは赤血球中のヘモグロビンが基準値よりも減少した状態をいいます。
赤血球は全身の細胞に酸素を運ぶ働きをしているので、赤血球が不足する事で体内の細胞が酸欠状態になるため、貧血特有の症状が現れます。貧血の症状として顔色が悪くなり、頭痛・耳鳴り・めまい・動悸・息切れ・倦怠があります。
特に生理によって毎月血液を失う女性は1割が貧血であるともいわれ、貧血は大変身近な病気です。しかしながら貧血のことが軽く考えられがちで、また貧血の知識が十分に普及しているともいえません。

貧血の種類

●鉄欠乏性貧血
鉄欠乏性貧血は赤血球の主原料となる鉄が不足することで起こる貧血です。貧血全体の7割を占めており最も頻度の高い貧血ですが、治りやすい貧血でもあります。鉄欠乏性貧血の原因としては以下の事が考えられます。

・食物からの摂取不足
・鉄需要の増加(妊婦・成長期)
・鉄の排出(出血)

●失血性貧血
急性失血性貧血(大けが、手術による大量出血)と慢性失血性貧血(胃潰瘍、痔、月経過多などで長時間にわたって少しずつ出血)があります。

●続発性貧血
いろいろな疾患が原因となって起こる貧血です。
疾患としては、心臓病や肺、肝臓、腎臓などの病気や、リウマチ、寄生虫などの慢性感染症、がんなどが続発性貧血を起こす原因となっています。
原因となる疾患の治療をすることで貧血も治ります。
妊娠することによって妊婦が貧血になることもよくあるが、これも続発性貧血に含まれます。

●ビタミンB12欠乏性貧血・葉酸欠乏性貧血
 (巨赤芽球性貧血・悪性貧血とも言われます。)
骨髄で赤血球を作る際に必要なビタミンB12・葉酸が欠乏することで起こる貧血です。
ビタミンB12欠乏性貧血は胃の手術をした人や高齢者、葉酸欠乏性貧血は妊婦に起こりやすくなっています。

●再生不良性貧血
血液を作っている骨髄での造血機能そのものが低下し、血液の全ての成分(赤血球、白血球、血小板)が減少する病気です。原因が不明な原発性再生不良性貧血が約80%で、放射線、抗ガン剤、鎮痛薬、抗生物質などによる2次性再生不良性貧血が残りを占めます。

●溶血性貧血
赤血球が破壊されて起こる貧血です。赤血球の寿命は120日くらいですが何らかの原因により赤血球の寿命が通常の1/10程度と極めて短くなることから生じる貧血の一種です。先天性のものと後天性のものにわけることができます。原因のうち最も大きなものは「自己免疫性溶血性貧血」と呼ばれるものです。赤血球を破壊する抗体が体内で生成されてしまうことにより起こるものとされています。黄疸、間接型ビリルビンの増加、便や尿中のウロビリン体の増加がみられます。

 

検査

項目 働き 基準値
血清鉄(Fe) 赤血球のヘモグロビンを構成する元素 40〜199μg/dL
赤血球(RBC) 体内の細胞や組織に酸素を運ぶ 男性 400〜539万個/mm3
女性 360〜489万個/mm3
血色素量(Hb)
(ヘモグロビン)
ヘモグロビンは赤血球にある物質で、酸素と結び付く性質を持っています。 男性 13.1〜16.6g/dl
女性 12.1〜14.6g/dl
ヘマトクリット(Ht) 血液中に占める血球の割合のこと
(血液には赤血球90%、白血球・血小板10%含まれているためHt値=赤血球の容積比と考える)
男性 38.5〜48.9%
女性 35.5〜43.9%
血清フェリチン 貯蔵鉄。血清フェリチン1ng/mLは貯蔵鉄8〜10mgに相当します。 男性 17〜292ng/ml
女性 6〜167ng/ml
トランスフェリン(Tf) 主に肝臓で産生され、鉄を運搬する血漿蛋白。鉄代謝や造血機能を反映する。 男性 190〜300ng/ml
女性 200〜340ng/ml

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治療

経口用鉄剤
1回1錠1日1回〜2回程度。
大抵は1〜2ヶ月で改善されます。
しかし貧血症状がおさまっても、体に十分な量の鉄分をストックするために、2〜6ヶ月は飲み続けなければいけません。また、体を害するような重い副作用は出ないものの、吐き気や下痢・便秘などの胃腸症状が表われやすいので、あまりに気分が悪くなるようであれば医師に相談をしましょう。

点滴
週1〜2回。計6〜8回程度。
経口用鉄剤で吐き気等の胃腸症状がある方にもお勧めです。

 

体内の鉄

体内の鉄量は、通常3〜4g(成人)存在します。
そのうち約3分の2がヘモグロビンとして存在し、残りは貯蔵鉄(フェリチンなど)や組織鉄(ミオグロビンなど)として存在しています。
鉄は赤血球が寿命を迎えた際、再利用されますが、汗や尿、便などから毎日大体1mgくらい排泄されてしまう為、成人男性で約1mg/日、成人女性では月経があるため、約2mg/日の鉄が必要です。ただし食事から鉄分を摂っても消化管からの鉄吸収率は10%程度なので、食事から10mgの鉄を摂らなければなりません。さらに成長期(14〜16歳)の男性や生理のある女性は12mg、妊婦は18mg程度の鉄が必要です。

 

鉄分と食品

1)1日3回しっかりとバランスの良い食事を摂りましょう
血液は鉄分だけでできているわけではありません。
ビタミンB6・ビタミンB12・ビタミンC・タンパク質・銅・葉酸など造血に必要な栄養素もしっかり摂取することが大切です。 鉄分の摂取だけに気をとられずバランスのよい食事を心がけましょう。 鉄分が多いのは、牛や豚の赤身肉、マグロ、カツオ、あさり、しじみ、ひじきなどの海藻類、ほうれん草などの緑黄色野菜、豆腐などの大豆製品があります。
(1)ビタミンC:ブロッコリー、こまつな、れんこん、パセリ、きゃべつ、キウイ、いちご、オレンジ、かき、など。
(2)ビタミンB6:玄米、大豆、ほうれんそう、バナナ、ピーナッツなど。
(3)ビタミンB12:レバー、ニシン、サバ、カキ、チーズ、卵など。
(4)葉酸:カキ、レバー、卵黄、さつまいも、牛乳、ほうれんそう、など。

2)食事で鉄分を補給しましょう
食事で摂取できる鉄分には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があります。
ヘム鉄  肉・魚などの動物性食品に含まれる鉄
非ヘム鉄 野菜・海藻など植物性食品に含まれる鉄
ヘム鉄のほうが非ヘム鉄より腸での吸収率が数倍高い。ヘム鉄15〜25%非ヘム鉄2〜5%
吸収率の低い非ヘム鉄ですが、ヘム鉄と一緒に摂取することで吸収率がUPします。

   ヘム鉄                  非ヘム鉄
★牛・豚・鶏などの肉類           ☆豆類(大豆、小豆、えんどう等)
★肝臓(レバー)                ☆緑黄色野菜 (ほうれん草、小松菜、春菊等)
★魚類(いわし、かつお、わかさぎ等)  ☆海藻類(わかめ、ひじき、のり等)
★貝類(あさり、はまぐり等)
  

3)鉄の吸収を助ける食品と一緒に摂取しましょう
動物性たんぱく質・ビタミンCと一緒にとる
☆牛肉や鶏肉に含まれる動物性タンパク質は、非ヘム鉄の吸収を高める効果があります。
ですから、鉄分を効率よく摂りたければ、ホウレン草など非ヘム鉄だけを食べるのではなく肉などと一緒にとると良いです。良質なたんぱく質は鉄分の吸収を促すだけでなく、赤血球の主な成分ともなっています。良質のたんぱく質が多いのは卵、肉、魚、牛乳などの乳製品です。

☆ビタミンCは鉄を吸収されやすい形に変えます。特に大豆やほうれん草、のりなどの吸収されにくい非ヘム鉄をヘム鉄に変えることで腸壁からの吸収を高めます。食物から摂取した鉄の吸収率は、両者の平均で10%程度しかなく、ビタミンCの働きがなければ吸収率はさらに下がってしまいます。

4)鉄分の吸収を妨げる食品に注意
緑茶・紅茶・コーヒーには気を付けて
お茶やコーヒーなどに含まれるタンニンには、鉄と結びついて吸収率を下げる働きがあります。
シュウ酸・フィチン酸との併用には注意
ほうれん草などに含まれるアクの成分シュウ酸は、鉄の吸収を妨げるので、しっかりとあく抜きしてください。
穀類や豆類などに含まれるフィチン酸は、鉄分やカルシウムと結びつくことで不溶性の成分へと変化するため、腸での吸収が妨げられます。

 

1日で食事から摂取すべき鉄量⇒10mg
(成長期14〜16歳の男性や生理のある女性は12mg、妊婦は18mg程度

              鉄分の多い食品(1食目安量) 

豚肉(レバー)50g

6.5r             鶏肉(レバー)50g

4.5r
鶏肉(はつ)50g

 
2.5r   いわし(丸干) 4.4r
ほや100g

5.7r   ゆば(生)60g 2.2r
あゆ(焼) 100g

5.5r   納豆

3.3r
あさりの佃煮13g

2.5r   しじみ30g 1.6r
ほしひじき5g

2.7r   油揚げ30g 1.2r
小松菜60g

1.7r   ほうれん草60g 1.2r

 

料理(1食分目安量:鉄分)

小松菜の白和え(3.0r)
大豆とひじきの煮物(4.4r)
豚レバニラ炒め(6.9r)
小松菜と油揚げの煮浸し(2.3r)
しじみ汁(1.6r)
マグロ納豆丼(5.4r)

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